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補巻月光第57帖(845)
そなたは失業したから仕事を与えてくれと申してゐるが、
仕事がなくなってはおらんぞ。
いくらでもあるでないか。
何故に手を出さんのぢゃ。
そなたはすぐ金にならねば食って行けない、
金にならぬ仕事は出来ぬ、
自分はよいが妻子が可哀さうだから、
などと申してゐるが、
どんな仕事でも、
その仕事にとけ込まねば、
その仕事になり切らねばならんのに、
そなたは目の先の慾にとらわれ、
慾になり切って、
目の色を変えて御座るぞ。
それでは仕事にならん。
仕事は神が与えたり人が与えてくれるのでないぞ。
自分自身が仕事にならねばならん。
この道理さへ判れば、
失業はないぞ。
自分が仕事ぢゃからのう。
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